2002年07月01日13時27分掲載  無料記事
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入国管理局、出頭したアフガニスタン人男性7人の即時仮放免を決定

 【東京1日=ベリタ通信】法務省入国管理局は1日、東京入国管理局第二庁舎(北区)に出頭したアフガニスタン人男性7人を即時仮放免することを決めた。 
 
 7人は、3月1日付の東京地裁の決定で東日本入国管理センター(茨城県牛久市)から身柄解放されていたが、東京高等裁判所が6月10日、東京地裁の決定を一部取り消し、入国管理局が再度7名を収容するとしていたため、1日午前10時、入管側の求めに応じて弁護人や支援者らとともに第二庁舎に出頭していた。 
 
 出頭に先立って庁舎前で記者会見した弁護団は、「今回即時に仮放免せずに収容することになれば、その合計収容日数、収容回数ともに多きに過ぎるものとなる。なかには収容期間中に心身面での健康状態を害し、外部病院の診断を受けあるいは収容場内で自殺未遂を繰り返す等の状態に陥った者も含まれている」と指摘。直前に診察した医師(入管側指定病院)の診断によれば、「再度収容されれば、自殺を図る可能性が高い」「再度収容が行われることにより、身体の不調、自殺念慮を強めるおそれがある」「PTSDすなわち心的外傷ストレス障害に該当し、治療を受けないまま収容すると精神状態が増悪し、生命にかかわる危険がある」など、具体的に身体・精神上の危険を指摘していることを紹介した。 
 
 7人のうち4人は、すでに2度にわたって収容されており、収容期間は長い人で200日以上に及んでいた。 
 
 これまで仮放免されている16人とあわせ、アフガニスタン難民弁護団(東京)で把握しているアフガニスタン人23人は全員仮放免されたことになる。 


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