2003年01月25日22時46分掲載  無料記事
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反戦求め10万人がデモ行進 「第3回世界社会フォーラム」開幕

 【ポルトアレグレ(ブラジル)24日=宮下洋一】反グローバリズム運動を先駆ける「第3回世界社会フォーラム」がブラジル南部ポルトアレグレで23日、28日までの6日間の日程で開幕した。世界128カ国から、非政府組織(NGO)、政治家、知識人、一般市民など、およそ10万人が結集した。同日午後(日本時間24日未明)には、恒例のデモ行進が行われた。新自由主義経済に反対する声もあったが、今年は特に、米国のイラク攻撃に反対する叫びが際立った。 
 
 昨年10月に当選したブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ新大統領を祝い、街中には、「ルラ、平和と愛を」を合言葉にしたプラカードや横断幕などが掲げられている。また、市内では、通常の抗議・デモにより訴えるという緊張した様子とは異なり、むしろ歓喜に満ちた光景が繰り広げられている。 
 
 23日夜(日本時間24日午前)ポルトアレグレに到着したルラ新大統領は、「スイスに行って、もう1つの世界は可能であることを証明してくる」と述べ、現在、スイスのダボスで開かれている「世界経済フォーラム」への意気込みを表明した。「世界社会フォーラム」と「世界経済フォーラム」の両フォーラムに政府首脳として参加するのは、ルラ大統領ただ1人。 
 
 今年の「世界社会フォーラム」には、昨年同様、米国の言語学者ノーム・チョムスキーやフランスATTAC会長兼「ル・モンド・ディプロマティック」紙編集総長のイニャシオ・ラモネ、フランス「農民同盟」指導者のジョゼ・ボベなど、著名人が世界中から集まっており、1700に上るワークショップが開催される予定だ。 
 
日本からは、ATTACジャパンやピースボートなどのメンバーら合計約50人が参加している模様。 


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