2003年01月27日07時14分掲載
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「市民の手でジャーナリズムの変革を」 ラモネ氏が講演=ポルトアレグレ
【ポルトアレグレ26日=宮下洋一】フランスの月刊紙「ル・モンド・ディプロマティーク」編集総長のイニャシオ・ラモネ氏は26日、ブラジル・ポルトアレグレで開催されている「第3回世界社会フォーラム」で、今後のメディアのありかたについて講演した。同氏は、今回の社会フォーラムで「汚染されたジャーナリズムを市民の力で変革すべき」ことを、約2万人の聴衆に呼びかけた。
ラモネ氏は、濫用された3権力(行政・立法・司法)以外にも、第4の権力として、「市民の抵抗する権力」が必要不可欠であると述べ、「新自由主義経済について話し合うダボス集団(ダボスの世界経済フォーラムに集まる組織)に対抗して、私たち市民の声を張り上げるべきだ」と訴えた。
また、ラモネ氏は、現在のメディアは食品に例えることができるとし、「食糧不足の時代に比べ、今では、遺伝子組み換え食物を筆頭に、食べてすぎて病気にかかることもある。メディアも同様。情報が氾濫しすぎて、あるべき思想や市民の考えなどが正しく反映されていない。情報のエコロジーが必要だ」と語った。
ラモネ氏が「これからは、メディアが、私たち一般市民を恐れることになるかもしれない」と演説すると、会場からは拍手がわき起こった。
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