2003年02月04日21時58分掲載
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NHK朝の連ドラ、シナリオ変更なし 結末はヒロインがシャトルに搭乗
【東京4日=稲元洋】4日付の東京新聞朝刊は、NHKで放映中の朝の連続テレビ小説「まんてん」の結末について、宇宙飛行士を目指しているヒロインが最後はスペーシュシャトルに搭乗、故郷の屋久島に凱旋(がいせん)すると明かしたうえで、今回のスペースシャトル事故でもNHKはシナリオを変更しない方針だと報じた。
同紙によると、NHKは3日の「まんてん」の放送中にスペースシャトル事故の乗務員のめい福を祈るテロップを流した。今回の事故でスペースシャトル計画は無期限延期となったが、番組を制作している大阪放送局の広報担当部長は「シナリオの変更はない」と断言。「リアリティがなくなってもあくまでドラマ。視聴者に夢を与えられればいい」と述べたという。
しかし、同紙の取材に対し、作家の麻生千晶氏は「事故を『ドラマと関係ない』と無視して、宇宙に飛び出すヒロインの姿をシナリオ通りに放送するNHKの姿勢が信じられない」と述べ、事故の映像の印象が残る視聴者はドラマに共感しないはずだと指摘。さらに麻生氏は屋久島生まれのヒロインが「なりたい」という気持ちだけで本当に宇宙飛行士になるという設定自体が「ずさんでおこがましい」と批判している。
ビデオリサーチによると、「まんてん」の初回視聴率は過去最低だった前作「さくら」と同率の20.3%。NHKの朝のテレビ小説は歴代作最高の平均視聴率52.3%を記録した1983年の「おしん」以降、長期低落傾向が続いており、過去十年間では「ふたりっ子」(96年)の平均視聴率29.0%が最高で、30%を超える作品は出ていない。
ビデオリサーチ
http://www.videor.co.jp/data/ratedata/program/02asa.htm
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