2003年02月15日10時52分掲載
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米軍主導の地域支援活動に懸念 アフガニスタン支援の仏NGO
【東京15日=河原由香里】医療支援活動を国際的に展開するNGOのメドゥサン・デュ・モンド(本部・パリ)は14日、米国を中心とした連合軍がアフガニスタンの地域振興を目的に組織している地域復興チーム(PRT)の活動について、他の人道支援団体の活動に支障をきたす恐れがあるとの懸念を示す声明を発表した。同団体は、PRTの支援地域は、現地勢力が連合軍に対し好意的な地域に偏っており、アフガニスタンの住民の要望ついて専門的で公正な評価が行なわれていないとしている。
また、PRTとその他の人道支援団体が同じ地域で活動を展開すると、住民が米軍メンバーと人道支援団体メンバーを同一視することによって、人道支援団体と住民との信頼・協力関係が揺らぐ懸念があるという。
メドゥサン・デュ・モンドは「軍事活動と人道支援を混同してはならない」と強調。PRTに対し、(1)軍服着用の徹底や情報伝達の充実などにより、軍人と人道支援ボランティアの明確な区別化すること(2)PRTの活動を軍隊が得意とする公共工事などの分野に限定することなどを求めた。
今回の声明は、メドゥサン・デュ・モンドほか、フランスのNGO11団体の連名で発表されている。
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