2003年02月19日07時48分掲載
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スペイン首相、米国同調から査察継続へ移行か EU首脳会議
【バルセロナ18日=宮下洋一】イラク問題で米英に同調してきたスペインのアスナール首相は、17日に開かれた欧州連合(EU)緊急首脳会議で、これまでの姿勢をあらため、査察の継続・強化を求める国連重視の考え方に移行しつつあると表明した。また、イラクに対して「積極的で完全な、そして迅速で無条件」の武装解除を求めた。18日付のスペイン紙「ラ・バングアルディア」が報じた。
EU緊急首脳会議に遅れて参加した同首相は、(1)EUが国連査察団を支援すること(2)国連常任理事国がイラク問題を平和的に解決すること(3)中東和平対策の重要性−−の3つの課題を挙げ、スペインが米国と協力体制を維持することの重要性についても強調した。
一方、フランスのシラク大統領は同会議で、「国連決議1441の変更は無用。イラク攻撃の可能性については、反対を押し通すのみ」と主張し、「戦争はいかなるときでも、最悪な解決策であるのは当たり前のこと」との考えを示した。
バルセロナの中心街には「戦争に反対」と書かれた横断幕が、アパートのテラスや観光名所のバトリョ邸の窓ガラスなどに掛けられている。町中には、「戦争はノー」と書かれたバッジやシールをつけて戦争反対を訴えている市民の姿も見られる。
全世界で1000万人以上が参加した先週末の反戦デモで、スペインでは欧州最多の300万人が参加した。
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