2003年02月28日06時08分掲載  無料記事
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オーストラリアがナウルに緊急支援隊派遣 電話回線の復旧目指す

 【東京28日=広井孝明】27日のラジオ・オーストラリアによると、リン鉱石の枯渇により国家が事実上破綻、電話システムの崩壊により、外部世界との通信が途絶えたままとなっている中部太平洋のナウルに向けて、オーストラリア政府は緊急支援組織「オースエイド」のチームを派遣した。チームは27日中にナウル入りしたとみられている。 
 
 同チームはナウル到着後、ただちに電話回線の復旧にあたる。チーム内には電話回線の専門家も含まれており、回線の周波数を増幅する機器などを持ち込んでいる。電話システムはまもなく復旧するとみられているという。 
 
 ナウルは国の主産業であったりん鉱石の枯渇により、昨年半ばから政府の財政は完全に破綻、今年1月半ば以降は国内の電話システムがダウン、電力供給も止まるなど国民生活は麻痺状態に陥っているもようだ。 
 
 通信が途絶して以来、ナウル国内の詳細な状況は国外に伝わってきておらず、「消息不明」の状態が続いている。 
 
 ベルナルド・ドウィヨゴ大統領が国際社会に緊急支援を求める声明を送ったという情報や、大統領官邸が焼失したため、1本だけ残っていた外部世界と通信可能な電話機が使えなくなったなどの情報がオーストラリアやニュージーランドのメディアによって伝えられているが、いずれも確認されておらず、ナウルの現状についての情報は依然、錯綜したままだ。 


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