2003年03月07日21時21分掲載  無料記事
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エストラーダ前大統領の息子を保釈 地元は熱狂的歓迎=フィリピン

 【東京7日=稲元洋】横領容疑などで2001年4月に父のエストラーダ・フィリピン前大統領(66)とともに逮捕された息子のホセ(通称ジンゴイ)・エストラーダ元マニラ首都圏サン・ファン区長が7日、1年11カ月ぶりに釈放され、地元サン・ファンの自宅に戻った。フィリピン・デイリー・インクワイアラー紙によると、公務員犯罪特別裁判所が50万ペソ(約120万円)の保釈金を条件に保釈を認めたという。 
 
 ジンゴイ・エストラーダ氏は、父の前大統領が違法賭博業者からの献金約40億ペソ(約90億円)を私的に流用したとして横領容疑だ逮捕された際、共犯として逮捕された。公務員犯罪特別裁判所はジンゴイ氏について、前大統領とともに5000万ペソ以上の横領罪は死刑または終身刑に該当するため逮捕当初、保釈を認めない方針を示していた。しかし、ジンゴイ氏については「容疑があいまい」と判断、今回の保釈を認めた。前大統領は引き続き首都圏の退役軍人記念メディカル・センター内での拘束が続いている。 
 
 インクワイアラー氏によると、ジンゴイ氏の帰宅あたってにサン・ファン地区では黄色いリボンが街角に飾られ、市民が熱狂的声援を送って歓迎を示した。 
 
 フィリピンでは、低支持率が続くアロヨ大統領に対して、元有名俳優だったエストラーダ前大統領の大衆的な人気はいまだに根強く残っている。 
 
 来年に予定されている次期大統領選挙では、エストラーダ前大統領の「盟友」で、国民的人気俳優のフェルナンド・ポー氏が野党有力候補とみられている。 


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