2003年03月11日06時59分掲載  無料記事
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パキスタンは棄権の見込み 対イラク武力行使新決議採択

 【東京11日=稲元洋】イスラマバード発のロイター通信は10日、パキスタン与党当局者の話として、アメリカやイギリスが提出している対イラク武力行使容認攻撃について、パキスタンは採択で棄権する見込みだと報じた。 
 
 当局者によると、ジャマリ・パキスタン首相が夕食会の席上で明らかにしたという。 
  
 パキスタンは国連安保理15カ国のうち、10非常任理事国の一つで、これまで武力行使容認決議案への賛否の表明を控えていた。 
 
 武力行使容認決議案の採択には15常任理事国のうち、9理事国が賛成し、なおかつアメリカ、フランス、イギリス、中国、ロシアの5常任理事国が反対(拒否権行使)をしないことが条件。 
  
 常任理事国のうちアメリカ、イギリス、非常任理事国のうちスペイン、ブルガリアは武力行使容認決議案に賛成しているが、フランス、ロシアは反対が濃厚、中国も反対または棄権の可能性が高い。非常任理事国のうちドイツ、シリアも反対の姿勢を鮮明にしている。パキスタンが棄権した場合、賛否について明確な表明をまだ行っていない残るカメルーン、ギニアなど5非常任理事国がすべて賛成しない限り、採択に必要な第一条件の「9カ国の賛成」も得られなくなる。 


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