2003年03月20日12時25分掲載
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米国追従の豪に「反イスラム的偏見」 マレーシア政府が批判
【東京20日=和田等】マレーシアの独立系オンライン・ニュースサイト「マレーシアキニ」によると、116カ国が加盟する非同盟諸国会議の議長国をつとめるマレーシア政府が19日、オーストラリアが米国主導のイラク攻撃に軍を派遣すると決定したにことついて、反イスラム教的偏見を抱いているようにみえると批判した。
マレーシアのサイド・ハミド外相は、「オーストラリアに対してイラクがどんな脅威を与えているというのか。オーストラリアはアメリカが決定したことすべてに従わなければならないと考えているようだ」と語り、オーストラリアの対米追従の姿勢を厳しく批判している。
これとは別に同国のアブドラ・バダウィ首相代行は、アメリカがイラクに対する武力攻撃に踏み切ることを決定したことに対して、「アメリカが国連安全保障理事会の支持や承認を得ずに一方的に主権国に対する武力行使に踏み切るのであれば、その行為は『不法侵略行為』と言わざるをえない」と非難する声明を発表している。
なお、200人近くの死者を出した昨年10月のインドネシア・バリ島での爆弾テロ事件では、半数近くの犠牲者がオーストラリア人観光客だったが、この事件に関連して逮捕された容疑者のひとりは公判において、「オーストラリアはアメリカと徒党を組んでアフガニスタン攻撃に加わった同盟国である」として、オーストラリア人をテロ攻撃の対象とした理由を吐露したという。
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