2004年05月20日21時54分掲載  無料記事
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モサドがクルド民兵の秘密部隊に要人暗殺などを訓練

【東京20日=齊藤力二朗】イラク国内でイスラエルの様々な暗躍が報じられている中、同国の対外諜報機関のモサドが、クルド人の民兵組織の秘密特殊部隊を訓練していることが明らかになった。5月18日付けのレバノン紙アル・ムスタクバルが報じた。イラク北部からの情報によると、モサドは今年1月末に、クルド民兵組織から60人を選抜し、秘密特殊部隊を作り上げたという。 
  
 特殊部隊員全員は2月初旬、イラク北部のクルド人地域の拠点都市キルクークから米軍用機で空路イスラエルのネタニヤ市に向かった。彼らは市内から離れた宿営地に極秘に滞在し、1ヶ月以上の集中訓練を受けたという。訓練の内容は、暗殺、拉致、爆発物設置、遺跡や博物館からの略奪の作戦実行だ。 
  
 モサドは、学術、政財界などの各界要人の逮捕や拉致、イスラエルへの強制移送、あるいはイラク国内での殺害すべき対象者のリストを特殊部隊員に授けたとされる。 
  
 特殊部隊員は、バグダット、モスル、キルクーク、バスラ、カルバラ、ナジャフなどイラク各地に配属された。イラク人から怪しまれないように、彼らは粗末な住居に住んでいて、本部はイラク北部のスレイマニヤに置いている。 
  
 このため近い将来、特にキルクークとモスルで、スンナ派とシーア派の不和を煽動するために宗教施設を含む重要な公共建物の破壊作戦に加えて、イラク人要人の拉致や暗殺事件が増加すると予測されている。 
  


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