2004年06月22日02時10分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=200406220210102

東ティモールの元英雄が警察機構の改革要求

【ディリ21日=和田等】東ティモールの独立運動の中核を担ったゲリラ組織・東ティモール独立革命戦線の元地区司令官コーネリオ・ガマ氏が19日、ディリ市内で開催された元ゲリラ兵や抵抗組織の元メンバーらによるフォーラムにおいて、東ティモール国家警察の改革と政府の構造改革を要求した。特に、警察に関して、インドネシア時代の警察と比較して体質はさほど変わっていないとして、警察官の振る舞いや規律を向上させるよう当局に求めている。21日付の地元紙「ティモール・ポスト」が伝えた。 
 
 コーネリオ・ガマ氏は、野戦のかつての英雄として人気があり、L7というコード名で呼ばれる。インドネシア占領時代、「絞め殺しの大蛇」との異名もとりインドネシア国軍も一目置いていた。 
 
 L7は、東ティモールの独立決定後、「政府に自らの無視されている」との思いを抱いている元ゲリラや抵抗組織の元メンバーを象徴する存在として、いまなお隠然たる影響力を持っている。 
 
 一方、政府はL7一派が政府に対する反乱を起こすのではないかと警戒し、その存在を危険視している。 
 
 これに対してL7は、東ティモール内に不安定をもたらしているのは政府幹部であると反論、政治エリート層の間での権力争いが不安定の要因になっていると指摘した。 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。