2004年11月30日17時14分掲載  無料記事
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ブッシュ大統領 カナダを初の公式訪問へ

【モントリオール29日=藤田順子】ブッシュ米大統領は30日から2日間、カナダを初めて公式訪問し、マーティン首相と貿易や安全保障について会談する。 
 
 ブッシュ大統領は就任以来、2回カナダを訪問しているが、イラク戦争の直後の昨年5月に予定されていた訪問は、延期されていた。当時のクレティン首相はイラク戦争に強く反対、ブッシュ政権とはあつれきが生じた。昨年12月発足したマーティン政権は対米関係の修復に全力をあげる方針を明らかにしている。 
 
首脳会談では、2国間の国境警備問題、狂牛病、反テロ政策、針葉樹製材問題などが議題になると見られている。焦点は国境警備問題で、あくまでも警備政策強化を進めたい米国と安全性とプライバシーのバランスを重視するカナダとの溝は大きい。 
 
ブッシュ大統領は30日、オタワでマーティン首相と会談後、1日には東海岸のハリファックスに移る。 
 
カナダプレスによると、ハリファックスに出向くのは、同時多発テロ事件の際にハリファックスが立ち往生していた米旅客機に場所を提供したことに感謝するためというのが、公式な理由。しかし、ブッシュ大統領がオタワの国会議事堂で演説するのを避けるためとみられている。ブッシュ大統領が演説をした場合、やじられることを米国側関係者は懸念しているといわれる。 
 
CNNなどによると、ブッシュ大統領に抗議する大規模なデモが国会議事堂近辺で行われる予定という。 


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