2004年12月09日21時35分掲載
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豪州の難民収容施設でイラン人収容者もハンスト突入
【ペタリンジャヤ(マレーシア)9日=和田等】オーストラリアのサウス・オーストラリア州にあるバクスター拘留センターに収容されているイラン人6人が8日から、難民申請審査のやり直しを求めてハンストに突入した。このうち3人は唇を縫い合わせて飲食ができないようにし、要求が通るまでハンストを続ける構えを示しているという。ほかの3人は体育館の屋根の上で無期限ハンストに入った。
AAP通信によれば、同センターにはイラン人70人が収容されている。難民支援者が公表したイラン人収容者の声明では、「今後さらに多くのイラン人がハンストに加わり、自分たちの置かれた状況が決着するまで続ける」としている。
難民支援活動にたずさわるジャック・スミスさんは、「イラン人収容者は、『自分たちには失うものは何もない』として、死を覚悟のうえでハンストを実行している」と語る。
政府の移民局報道官もハンストの事実を確認している。
バクスター拘留センターでは、スリランカ人収容者10人以上も11月下旬にハンストに訴えた。その後、移民局が収容者の難民申請を再審査することに同意したと支援者が発表したの受け、今月3日に10日間に中止した。
一方、バンストン移民相は、「移民局が収容者に有利な対応をするよう促すには、ハンストをすればいいと(外部の者が)そそのかすことは危険というほかない。なぜなら収容者は、それにより間違った希望を募らせ、身体に害を及ぼす行為に出ているからだ」として、外部の支援者が働きかけているとの見方を示した。
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