2004年12月20日07時57分掲載  無料記事
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マラッカ海峡に海賊、船員2人を誘拐

【クアラルンプール19日=和田等】インドネシア警察はこのほど、インドネシア・スマトラ島とマレーシアの間の海上交通の要衝、マラッカ海峡をインドに向かって航行していたシンガポール船籍の引き船デ・エナ・ソブリン号が15日、マシンガンで武装した20人組の海賊の襲撃を受け、船員2人が誘拐される事件があったことを明らかにした。18日の時点で誘拐された船員の行方はわからず、身代金の要求なども出ていない。 
 
 オーストラリアの公共放送ABCなどによれば、海賊は2隻の漁船に分乗し夜陰に紛れてデ・エナ・ソブリン号に接近、同号に向けて発砲し威嚇したうえで船に乗り込んだ。船を乗っ取った海賊は通信機器を破壊後、マシンガンで脅して船員から貴重品を奪いとった。 
 
 同号にはインドネシア人船長を含む同国人とミャンマー人船員計12人が乗り組んでいたが、海賊はこの中の船長とチーフ・エンジニアの2人を誘拐して逃走した。警察では海賊をインドネシア人とみている。 
 
 マラッカ海峡では今年初め9ヵ月間に25件の海賊事件の被害届が出ている。インドネシア、マレーシア、シンガポールのマラッカ海峡沿岸3カ国は、海賊行為や海上テロを防ぐため、共同での海上パトロールを行なっている。 


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