2005年04月09日01時54分掲載
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乳児死亡は世界で年間400万人 「大虐殺に等しい」とWHO
【東京8日=稲元洋】世界保健機構(WHO)が8日までに発表した「2005年版世界保健報告書」によると、妊娠・出産が原因で死亡する女性は世界で年間53万人、死産は同300万人、乳幼児死亡は同400万人に上っている。
AFP通信によると、WHOは特に依然として年間400万人もの乳児が死亡している現実は「大虐殺が行われていると等しい」と指摘。乳児死亡率は、低コストで容易に改善する手段がありながら、実行されていないものが多いと批判している。
WHOによると、乳児死亡の原因は未熟児のほか、出産時の窒息死や細菌感染(37%)、肺炎(19%)、下痢(18%)、マラリア(8%)などの順となっている。
原因の多くは衛生環境の改善、抗生物質やマラリア予防薬の服用、ビタミン、ミネラルの投与、授乳指導、予防接種など比較的簡単な措置を講じれば防げるとしている。たとえば生後一時間の間に新生児を産湯につけて洗い、その後に温めるだけで乳児死亡率は大幅に改善されるとWHOは指摘している。
また、報告書は妊娠中絶について、中絶される胎児は年間1800万人に達しているとした。
妊娠中絶手術をめぐっては、熟練していない者による施術や医療設備の整っていないことなどにより、年間68000人の女性が中絶手術によって死亡しているという。
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