2005年04月29日12時48分掲載
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ナウルの難民問題解決を要請 国連が豪州政府に
【クアラルンプール29日=和田等】南太平洋に浮かぶ小国ナウルの難民収容施設にいまなお収容されている亡命希望者たちの扱いに関し国連が、人道的な解決策を見出すようオーストラリア政府に要請している。ナウルの難民収容施設には現在、アフガニスタンやイラクを脱出してきた54人が収容されている。
オーストラリア公共放送ABCによると、これら54人の多くは、オーストラリア政府を軸に太平洋域内諸国が協力して難民問題解決に取り組むという、いわゆる「パシフィック・ソリューション」政策に基づいて3年以上、ナウルで収容生活を送っている。
ナウルの施設には一時、中東系の難民280人以上が収容されていたが、収容者の一部が収容に抗議して1カ月に及ぶハンストを行ったことなどを受け、ハワード政権は収容者の多くを難民と認定、受け入れた。
難民認定申請を拒否された54人のほとんどは、故国のイラクやアフガニスタンに帰国することを拒んでいるため、現状ではナウルにい続けるという選択肢しか残されていない。
国連難民高等弁務官事務所のニール・ライト豪州代表は、これら54人の現状を憂慮するとともに、「オーストラリア政府には解決策を見出す責任があり、54人を移民として受け入れるのも解決案だろう」と述べ、同政府に難民対策の見直しを要請した。
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