2005年05月12日21時22分掲載  無料記事
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アフガン東部で学生らが暴動、6人死亡 米軍のコーラン冒とくに怒る

 【東京12日=河合敦】アフガニスタン東部のジャララバードで11日、学生ら1000人が「アメリカに死を」などと叫んでデモを起こし、暴動に発展、警官隊の銃撃を受けて学生ら6人が死亡した。AP通信によると、この暴動は、キューバのグアンタナモ米基地に拘束されているアフガン人などに対する取り調べで、イスラム教の聖典コーランが冒とくされたとの報道をきっかけとしている。AP通信は「タリバン政権崩壊以来、アフガン人による最大の怒りの表現」になったと報じている。 
 
 ジャララバードで学生らは米軍部隊に対して投石などを行ったほか、ジャララバードのアフガン政府機関、パキスタン領事館、国連2機関などを襲撃、領事館や国連機関のビルからは煙が上がった。また町の商店の窓ガラスを割るなどした。 
 
 このためジャララバード駐在の外国人約50人が現場から避難した。 
 
 グアンタナモでのコーラン冒とくとは、5月9日の米ニューズウィーク誌が報じたもので、グアンタナモ基地では収容者の心を乱すためにわざとトイレにコーランが貼られ、コーランがトイレで流されたこともあったなどという内容。 
 
 AP通信によると、米軍当局はこの報道に対して「軍は文化的習慣に敬意を払っている」と否定している。 
 
 カルザイ大統領は、今回の暴動について「反米行動でなく、あくまでイスラム教に対する冒とくへの抗議行動だ」と述べたという。 


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