2005年05月14日01時11分掲載
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タイで体重110キロの女学生がミスジャンボ、ゾウ大使に
タイでこのほど、体重80キロ以上の出場資格をクリアした重量級の女性たちが美を競い合う「ミス・ジャンボ・クイーン」大会が華々しく開催され、18歳で体重110キロの女学生が見事に栄冠を手にした。大会はタイを象徴するゾウの保護も目標に掲げており、新女王は今後1年間、「ゾウ親善大使」として各地の行事に参加、特に野生ゾウの保護を呼び掛けることになる。(ベリタ通信=都葉郁夫)
先進諸国を中心に美人コンテストの是非が論じられている中、タイでは今も、仏教行事などに合わせた様々なコンテストが全国各地で盛んに開かれている。中でも4月のタイ正月「ソンクラーン」(水かけ祭り)や11月の「ロイカトーン」(灯ろう流し)を祝うミス・コンテストは華やかで、あでやかな民族衣装に身を包んだ女性たちがその美しさを競い合う。
こうした伝統・国柄もあってか、タイはこれまでに「ミス・ユニバース世界大会」で女王を2人も輩出した「美人国」でもある。1966年にアパサラ・ホンサクンさんが同国女性として初の栄冠を獲得。続いて88年にはポーンティップ・ナキランカノークさんが「世界一の美女」の座を射止めた。 今年の「ミス・ユニバース世界大会」も5月30日にバンコクで開かれる。
タイの国営通信社によると、今年で8回目となる「ミス・ジャンボ・クイーン」大会は、全国から700人以上が応募するほどの高い人気をみせた。タイでも若い女性たちを中心に「痩身願望」「エステ」が広まっているものの、関係者によると、応募者は年を重ねるごとに増え続け、大会への関心も上昇傾向にあるという。
参加できるのは18歳から35歳までの女性で、しかも体重80キロ以上が絶対的な条件となっている。
この“難関”をクリアし、厳しい予選を突破した「ジャンボ美人」24人がこのほど、バンコク西方にあるサンパーン・ゾウ公園で最終審査に臨んだ。ステージに立った女性たちは、各界から選ばれた審査員たちを前に、得意の歌を聞かせ、きらびやかな民族衣装をまとってのタイ伝統舞踊を演じた後、大会のテーマである「ゾウの魅力」を伝える「ひと言」を披露した。
結果、今年の「ジャンボ・クイーン」の座を見事に獲得したのは、18歳の女子大生ターンラリン・チャンサワンさん。ターンラリンさんは学校で経営学を専攻する才媛で、ちなみに気になる体重は参加資格を30キロも上回る110キロという堂々たる体躯。
冠を贈られたターンラリンさんは「体型と美しさとは別問題」と自信をのぞかせた後、「この素晴らしい大会で優勝できたのは生涯の思い出となります。このスタイルを誇りに思います」と声を震わせ、感激の涙を流しながら、喜びを語っていた。ターンラリンさんは優勝賞金5万バーツ(約13万5000円)も手にした。
▽「社交性大賞」女性は182キロ
大会は近くバンコクで開催される「ミス・ユニバース」を記念するため、審査員そして会場に詰めかけた観客を大いに楽しませる社交性に富んだ女性に贈る特別賞も設けた。
この賞を手にしたのは、大学で政治学を専攻し、出場者中で最重量級のタンチャノク・メキアウさん(25)。その体重は何と182キロ。これは今年3月の春場所で優勝した横綱朝青龍の体重144キロを38キロも上回る、まさに「ジャンボ・クイーン」大会を象徴するにふさわしいウエート。
このほか、140キロの体を民族衣装に包み、タイ伝統舞踊で見事な演技を披露したスパピニ・ブアンウォンさん(21)には「ベストパーフォーマンス賞」が贈られた。ブアンウォンさんは「減量なんで考えてもいないわ。もっと体重を増やすよう努力します」と豊満な体に自信を示し、観客たちから大きな拍手と歓声を受けたという。
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