2005年05月24日14時52分掲載
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性犯罪者が医療補助制度でバイアグラ購入 NY
【コングレス(米アリゾナ州)23日=マクレーン末子】ニューヨーク州で過去5年間、有罪判決を受けた198人の性犯罪者が、公的な医療補助制度を使って無料でバイアグラを購入していたことが会計監査で明らかになった。米国メディアが23日、報じた。
現在米国では約4300万人、7分の1の人が健康保険に加入していないと言われている。低所得者救済方法として、州・連邦政府共同のメディケイドとよばれる、公的医療補助制度があり、補助の中には医師の診察や処方薬も含まれている。
ニューヨーク州のアラン・ヘベシ会計監査官は22日、納税者が負担する不能治療薬を性犯罪者が手に入れることがないよう直ちに措置を取るようレビット厚生長官に求めた。
ヘベシ氏によると、問題は意図して起きたものではないという。1998年、連邦政府は、各州に対し、バイアグラをメディケイドの処方薬として認めるよう指示していた。メディケイドでバイアグラを得ていた性犯罪者の中には、2才の子供の対する犯罪で有罪判決を受けていた者もいた。
ニューヨーク州選出のヒラリー・クリントン上院議員は「非常に憂慮すべきことであり、保険に入っていない低所得者に医療を提供するためのメディケイドの当初の目的に反する」という声明を出した。クリントン上院議員は、不正阻止の法案を検討するとしている。
同州選出のチャック・シュマー上院議員は「厚生省は故意でしたわけではないが、性犯罪者のために政府がバイアグラの金を支払った。これによって多くの市民は感情的に傷つけられた」と語った。
ニューヨーク州の会計検査官は、性犯罪者にバイアグラ以外の不能治療薬がメディケイドで処方されていないか調べている。性犯罪者によるメディケイドを使ったバイアグラの購入について、他州の状況は調べていないが、ニューヨークと違いはないのではないかと見られている。
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