2005年06月29日05時49分掲載
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米軍が押収?イラクで消えた時価3億5000万ドルの真鍮と銅
イラク情勢を伝えるネット・ニュース「バスラ・ネット」が伝えたところによると、イラクの反米武装勢力「ムジャヒディン中央コマンド」(MCC)委員会は今年5月25日付の声明で、米軍は旧イラク政府が管理していた約7万トンの真鍮と銅をひそかに押収したと指摘、連合軍によるイラク占領の目的は「石油だけでなくあらゆる富を収奪することだ」と非難した。声明は真鍮と銅の時価総額は「3億5千万ドル」だとしている。(ベリタ通信=高瀬宏)
MCCによると、問題の真鍮と銅はファルージャにあったもので、1988年に「オースティン社」(所属国籍不明)によって工場と倉庫が建設された際に備蓄された。
この真鍮と銅をめぐって昨年8月、ブッシュ大統領の特使としてデール・ストフェル氏をイラクに送り、米政府の管理下に置くよう駐イラク米軍に働き掛けた。
真鍮と銅はトレーラー3500台分の量だが、現在は所在不明になっている。
さらに、MCCによると、ブッシュ政権はこの真鍮と銅備蓄に関する情報をイラク戦争開戦前の国連査察団を通じて入手、開戦前から米軍がこれを収奪することをもくろんでいたという。
MCCは、米国のイラク占領の目的は石油だけでなく、このような価値のある金属から、イラクの歴史的遺産、旧イラク政府が海外の銀行などに持つ資産、イラク人個人が所持する現金などの収奪だと強調している。
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