2005年08月19日10時07分掲載
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パプア州で組織的な暴力 インドネシア軍がと豪州の研究所
【クアラルンプール19日=和田等】オーストラリアのシドニー大学平和・紛争研究センターは、このほど発表した報告書の中で、インドネシア軍が同国パプア州の住民に対して組織的な暴力を行なっていると指摘した。報告書では、インドネシア軍が、レイプ、放火、拷問などの事件に関与していることを指摘している。
同センターのスチュアート・リース所長によれば、この報告書は、4年にわたる目撃者への聞き取り調査によってまとめた。オーストラリアの公共放送ABCが伝えた。
同所長は「大量虐殺に関する条約への署名国であるオーストラリアには、パプア州で起こっていることを一般に広く伝える法的、道義的義務がある」と述べ、オーストラリア政府に速やかな対応を求めた。
パプア州は、ニューギニア島の西半分を占め、1960年代までオランダの植民地だった。1962年に行政権がオランダからインドネシアに委譲され、国連の監督下、1969年にインドネシアに併合された。住民の多くはメラネシア系で、インドネシアへの併合以降、武装ゲリラ組織・自由パプア運動(OPM)が分離独立闘争を展開している。
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