2005年08月22日01時48分掲載  無料記事
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日中の観光客誘致にも本腰 マレーシア

【クアラルンプール21日=和田等】ここ数年、中東方面からの訪問者誘致に力を入れ成功を収めているマレーシアの観光省が、「今後は日本と中国からの訪問者を倍増させるキャンペーンを展開していく」(マイケル・トヤド観光相)との方針を打ち出している。地元英字紙ニュー・ストレーツ・タイムズが伝えた。 
 
 その背景には、2001年以降、9・11米国同時多発テロや新型肺炎(SARS)の流行、鳥インフルエンザ、スマトラ島沖大地震・津波の影響などもあり、日本からマレーシアへの訪問者数(年間30万人程度)が減少傾向にあるという事情がある。 
 
 また、隣国タイやシンガポールを訪問する日本人の数はそれぞれ、年間100万人以上、約70万人で、両国に挟まれたマレーシアは大きく引けをとっている。両国が獲得している日本人訪問者の数からみて、マレーシアが打ち出した日本人訪問者倍増計画は決して「夢のような話」ではない。 
 
 日本からの訪問者誘致キャンペーンの一環として観光相は、8月31日に愛知万博会場を訪問し、その機会を利用してマレーシアの売り込みを図る。 
 
 一方、中国に関しては、中国の航空会社が上海とパリを結ぶ直行便を就航させたことなどにより、欧州方面に出かける中国人旅行者が増えるとみられている。実際、マレーシアを訪問する中国人の数は、2003年には過去最高となる50万人の大台に乗ったが、04年は30万人台に減り、今年も減少傾向が続いている。 


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