2005年08月25日13時03分掲載
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9・11総選挙を斬る!
幻の郵政民営化批判記事 平野貞夫前参院議員の原稿が毎日新聞で掲載直前にボツ
毎日新聞は23日の夕刊特集面に、「ちょっと待った」の見出しで、最近の小泉首相語録への識者の反論を載せた。だがこの特集で、直前にボツにされた原稿がある。前民主党参院議員の平野貞夫氏のものだ。同氏によると、ゲラの直しまで送ってあったにもかかわらず、突然前日、担当記者から掲載しないとの電話があった。理由の説明は理解できなったという。以下が、そのボツ原稿である。(ベリタ通信)
なぜ郵政民営化に執着?
前民主党参院議員の平野貞夫氏
小泉首相が69年に衆院選に初立候補した時、祖父・又次郎氏は逓信相だったにもかかわらず地元の郵便局長たちは同じ中選挙区の田川誠一氏を応援した。小泉首相は落選し、福田赳夫元首相の秘書となった。その福田氏と田中角栄氏が佐藤栄作後継を争った72年の「福角戦争」で福田氏は負けるが、敗因の背景には、田中氏が郵政相時特定郵便局を倍増して勢力拡大したことがある。
このため小泉首相は田中派が主導権を握る郵政政策に反感を抱いたのだろう。
また福田氏は大蔵省の出身で、小泉首相も72年の初当選後大蔵委員会に所属し、大蔵族の道を歩む。大蔵省銀行局は郵貯・簡保の改革を求め、銀行は郵貯・簡保に吸収される金が市中に出ることを望んだ。小泉首相が若いころから郵政民営化を主張した理由はここにあると思う。
今民営化に必死なのは米国の意向を反映してだ。米国の保険会社は簡保分野への参入を強く求めている。一方、民営化後、株を取得できるのは外資だけ。国際的危機が起きれば、国民の懐が空になる内容だ。
これらを考えると、私には小泉首相の郵政民営化は私憤や利権から発したようにしか見えないが、首相自身は公のものだと信じ込んでいる。
一人勝ち状態の森派だが、森派を作った岸信介元首相の亡霊が動いているようだ。米国一辺倒でナショナリズムむき出しの外交、勝ち組と負け組を峻別する激しい資本主義。それを郵政民営化の是非を踏み絵に押し付け、有名人を擁立しメディアを利用して、大政翼賛会的な体制を作ろうとしている。
*見出しは毎日新聞のゲラから
平野貞夫氏は1935年高知県生まれ。59年、衆議院事務局に就職。92年、参議院議員初当選。自由民主党入党。翌93年、新生党結成に参加。94年、新進党結成に参加。98年、自由党結成に参加。03年、自由、民主両党の合併に伴い民主党に入党。2期12年参議院議員を歴任。
今年6月に刊行された『公明党・創価学会の真実』、『公明党・創価学会と日本』(ともに講談社)は、発売翌日に神崎公明党代表から講談社とともに名誉毀損で訴えられたが、ほとんどのマスメディアはこの事実を報じていない。
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