2005年09月02日08時33分掲載
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タイ南部のイスラム教徒131人が越境
【クアラルンプール1日=和田等】2004年1月から分離独立派とみられる武装集団による暴力事件が相次いで起こっているタイ南部からタイのイスラム教徒131人が8月30日、国境を越えてマレーシア北部のケランタン州ランタウ・パンジャンとパンカラン・クボーにある計2つのモスクに避難してきた。警察筋は今後、さらに千人単位で避難民がマレーシアに押し寄せてくるのではないかと懸念している。地元英字紙ニュー・ストレーツ・タイムズが伝えた。
ケランタン州警察のズルキフリ本部長は、タイ南部から入国したイスラム教徒がパスポートなどの必要書類を持っていなかったことから131人を全員拘束した事実を確認した。
一方、マレーシアと国境を接するナラティワー県スンガイ・コロでは31日に同地にある3つのホテルの近くで3発の爆弾が爆発し、少なくとも15人が重傷を負った。さらに 後に町の郊外で4発目の爆弾が爆発した。
爆弾事件はタイ南部から131人が越境してきてから24時間も経たないうちに起こった。爆弾が爆発したのは、町の中心部にあるプラザ・ホテル、ゲンティン・ホテル、グラ ンド・ホテルの3ホテルの近く。同町で起こった爆弾事件は今年に入ってからこれが6件目。スンガイ・コロはマレーシアからの観光客が多く訪れる町として知られている。
イスラム教徒が多数を占めるタイ南部のナラティワー、パタニ、ヤラーの3県では、分離独立派による襲撃事件や爆弾事件、治安部隊の過剰弾圧により04年1月から今年8月までに800人以上が死亡している。
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