2005年09月05日10時36分掲載
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カトリーナ大災害
被災地救出遅れで一部のイラク駐留部隊が反抗?
【東京5日=齊藤力二朗】イラク共産党カーデル派(反占領組織)は4日、米南部で起きたハリケーン「カトリーナ」の被災者支援が遅れたことに対し、被災地から派遣されていた州兵らが、準反乱の行為をしていると伝えた。
バグダッドのグリーン・ゾーン(米軍管理区域)と国際空港で働く情報筋(安全を考慮して名は伏せる)からの話によると、米占領軍、特にニューオリンズやミシシッピ州などカトリーナに襲われた地域から派遣された州兵たちは、3日前から準反乱状態にある。
ニューオリンズ出身のニック・ランサー軍曹は、ハリケーンで家族3人を失ったと知らされた半狂乱状態になったことで、この問題に火がついた。
州兵が多数イラクに派遣されているため、被災地への出動が遅れたとも言われている。同軍曹は「これはイラクの呪いだ。俺の家族がイラクでの我々の犯罪行為のツケを払わされた。家族を救うために我々を国に返してくれ。ブッシュとラムズフェルドに呪いあれ」とヒステリックに叫び始めたという。
将校の一人がこの軍曹を力ずくで黙らせようとしたので騒ぎが大きくなった。その場にいた多数の者たちが軍曹に加担し、この将校を殴り始めた。更に多数の将校や、イラク人の手先たちにも飛び火した。兵士たちはイラク人の手先に向かい「お前たちは裏切り者の悪党だ。抵抗戦士がお前たちの首を刎ねるよう彼らの前に突き出してやる。お前たちのせいで我々はここで殺されているのだ」などと叫びながら、銃の後部で殴りつけた。
米兵の一人は基地の外で勤務している同僚たちに無線で、現在の任務を放棄して基地に戻るよう呼び掛けた。
一部の兵士は「兵士としてイラクに駐留するよりも、米国で捕らわれのネズミでいるほうがましだ」と主張し、軍事法廷にかけられることを選び、命令を拒否すると述べた。
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