2005年09月19日00時32分掲載
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カトリーナ大災害
米国へのハリケーン募金低調 シンガポール
【クアラルンプール18日=和田等】シンガポール赤十字は9月5日から、ハリケーン・カトリーナで深刻な被害を被った米国南部の被災者救援の募金活動を展開している。活動開始から9日目となる14日までの募金額は1万6000シンガポールドル(107万円相当)だった。
華字紙・聯合早報によれば、昨年12月26日に起こったスマトラ沖津波被害の際は、一日の募金額が100万シンガポールドル(約6700万円)を越える日も少なくなく、200万シンガポールドル(約1億3400万円)を超える日さえもあった。最終的な募金総額は8600万シンガポールドル(約57億6200万円)に達した。これと比べると、ハリケーン被災地への動きは明らかに鈍い。
シンガポール赤十字の広報担当は、この動きについて「津波被害は被災者の数も規模も桁違いに大きかった。もう一つ、シンガポール人から見れば、米国は豊かな大国で、深刻な災害が発生しても、身近で貧しい人々が多いインドネシアやインドほどには同情を引きにくいところがある。これも、募金があまり集まらない大きな原因だ」との見方を示している。
シンガポール赤十字によせられたハリケーン被災地支援募金の募金者の8割は個人。シンガポール赤十字は10月初めまで、募金を受け付けるという。
シンガポール政府はハリケーン被災地にいち早く救援のヘリコプターを派遣するなど、すばやい支援活動に乗り出したが、一般庶民には米国は遠い存在と映っているようだ。
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