2005年09月19日05時54分掲載  無料記事
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アラブ諸国で鷹狩りが盛ん         

【東京19日=齊藤力二朗】日本では現在ほとんど見ることが出来なくなったが、かつては大名の趣味として行われていた鷹狩り。ペルシア湾岸のアラブ諸国では今でも鷹狩りの愛好家が増えている。国際狩猟・馬術博覧会「アブダビ2005」では鷹の展示も行われた。ミドル・イースト・オンライン9月13日付でタイイブ・マフジューブ記者が、現地アブダビ(アラブ首長国連邦)から報告する。 
 
以下抄訳。 
 
 鷹の値段は高いにも関わらず、ペルシア湾岸のアラブ諸国では鷹の愛好家が増え続けている。 
 
 ダンマーン(サウジアラビア東部の港湾都市)から来たムバーラク・ブーアイナインさん(32)は、「鷹の値段がダンマーンで5000リヤル(約13万円)から3万リヤルであるのに対して、首都リヤドでは地元産野生種やモンゴル、中国からの輸入種の値段が、50万リヤルから時には60万リヤルに跳ね上がる」と語る。 
 
 アル・ジュバイル(サウジアラビア東部の工業都市)の海水淡水化プラントで技師をしているムバーラクさんは、「アブダビ2005の開会式で初めて鷹を買った。博覧会の五日間の間にもう何羽かを買うつもりだ」と話した。 
 
 ムバーラクさんはダンマーンで家族で経営する店で売るために買った鷹の値段を、商売上の理由で教えてくれなかったが、ダンマーンでは鷹の取引が活発で、鷹を飼うために借金までする者もいるという。 
 
 また、フセイン・ガッファーンさんは、ドバイに本拠を置きドイツに鷹飼育場を2箇所所有する自社「ファルコン・センター」のブースに展示した十羽の鷹のそれぞれの特質を褒め上げ、その中の1羽を指して、「この純粋種の鷹は3万5000ドルだ」と言った。 
 
 元々王侯貴族のスポーツだった鷹狩りは、絶滅危惧種の動植物の取引を規制する国際協定による規制にも関わらず、実業家らが、代々この趣味を受け継いできた王侯貴族らと競い出した。 


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