2005年09月24日01時16分掲載
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インドネシアの津波被災者の苦境続く
【クアラルンプール23日=和田等】米国でのハリケーンによる被災に世界の関心が集まっているが、昨年12月に発生したスマトラ島沖大地震と津波の被害を受けたインドネシアのナングロ・アチェ州では住宅再建が思ったように進んでいない。津波発生から9カ月経つにもかかわらず、被災者はなおも苦境にあえいでいる。きちんとした家に住んでいるのは被災地の人口の10%以下という。
アチェ州では約50万人が家を失ったとされる。 国連アチェ州・ニアス島復興調整事務所のアンドリュー・ハーパー所長によれば、多くの問題がアチェ州の住宅の状況に影響を及ぼしている。マレーシアの英字紙ニュー・ストレーツ・タイムズが報じた。
また住宅再建を進めるうえで最大の障害のひとつになっているのが土地に関する問題だ。津波により土地の所有に関する書類が失われてしまったため、土地の所有権を主張する人たちの言い分を裏づけることが困難となっている。
同じ土地に対して所有権を主張する人が何人も現れ、混乱が生じている。さらに、洪水によって、住むのに適さない場所になってしまった場所も多い。
津波発生から9カ月が経った同州の州都バンダアチェでは漂流物や瓦礫の多くは除去され、表面上は通常の状態に戻ったように見えるが、海岸沿いの住民は今なお、戻るべき住居も土地もなくテントに住み続けている。
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