2005年12月03日03時09分掲載
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NZ航空らが“男性差別”? 一人旅の子ども隣の着席は駄目
ニュージーランド航空とカンタス航空の両航空会社が付き添いのない子どもの安全のために、男性客を付き添いのない子ども客の隣に座らせないよう規制をしている。男性客が1人旅行中の子どものそばに座ると“危険”だというのが趣旨のようだが、ニュージーランド・ヘラルド紙は、これは男性への差別だと、反論している。(ベリタ通信=木村哲郎)
この問題は、オークランドに住む37歳の男性がカンタス航空のニュージーランド国内線を一人で利用の際、座席変更を求められたことから火がついた。この男性によると「客室乗務員から男性客は付き添いのいない子どもの隣に座ることができない」と言われたという。
ニュージーランド航空は、(1)保護者なしの子どもが、5歳から11歳の場合は隣の席は出来る限り空ける(2)満席の場合は、その場合は女性客を隣に座らせる――などの方針を取っていると話している。
ニュージーランド・ヘラルド紙は、記事で「それは男性が危険だということか」と問いかけたが、ニュージーランド航空側は「そうは言っていない」と否定。付き添いのいない子ども客の安全を「真剣に対応しているだけだ」と強調した。
同航空によると、「この方針は何年にも渡り国際的に認められている方法であり、世界中の航空会社で使われている」と語っている。
これに対し、ニュージーランド人権委員会のジョリス・デ・ブレス会長代行によると、両航空会社の方針は性別による差別を禁じた法に照らし、「疑いなく違法である」と主張している。
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