2005年12月04日10時48分掲載
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「在日に住みよい社会こそ、日本人にとっても住みよい社会」 京都朝鮮学校記念式典
京都朝鮮第二初級学校(右京区梅津尻溝町)で11月23日、創立40周年を祝う記念式典が行われた。授業が一般にも公開され、歌や音楽で地域と交流した。公開された授業は、「日本語」以外はすべて朝鮮語で行われた。京都市立桂小学校の金管バンドも朝鮮語であいさつし、友情出演した。(京都・森類臣=日刊ベリタ)
同校によると、現在児童数77人。幼稚園も併設されており、18人が在籍している。
記念式典に参加した約1000(主催者側発表)を前に、呉元成(オ・ソンウォン)校長は、「京都朝鮮学校の歴史は、1世が民族教育を切り開き、2世3世が受け継ぎ発展させてきた。これからも民族性をつちかい、守り発展させていきたい。また、温かく支援いただいている日本の皆さんに感謝し、子どもたちの未来のために手を取り合っていきたい」と述べた。
同校を支援している「民族学校を考える会」の末本雛子 (すえもと・ひなこ)さんは、「在日が住みよい社会こそ、日本人にとっても住みよい社会」と延べ、聴衆から拍手が湧いた。
また、朝鮮民主主義人民共和国政府からも、祝40周年のメッセージが届き、司会者が読み上げた。
祝賀会は朝鮮料理の屋台や有名な在日パフォーマー・金昌孝(キム・チャンホン)のダンスなどで盛り上がったが、校舎に目を転じてみると、老朽化が進んでいる印象がぬぐえない。経営は厳しいらしく、呉校長は以前のインタビューで「私も4ヶ月給料をもらっていない」と述べた。
在日朝鮮人の民族教育をとりまく環境は、依然として厳しい。最近も、大阪市立大学が、大阪朝鮮高級学校生の推薦入学出願を認めず、問題になった。
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