2005年12月06日18時35分掲載
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米カリフォルニア州で初の大当たり、賞金375億円 グループ買いの宝くじ
米国12州が参加している大型広域宝くじ「メガ・ミリオン」でこのほど、米カリフォルニア州オレンジ郡の病院に勤めている職員7人が、グループ買いで、米国史上2番目の金額である賞金3億1500万ドル(約375億円)を射止めた。カリフォルニア州はことし6月から「メガ・ミリオン」に参加したが、同州で「大当たり」が出たのは、参加後初めて。職員たちは夢の到来に驚いているが、職場の病院スタッフの間からは、なぜ仲間に入れてくれなかったのかとやっかむ声も上がっている。(ベリタ通信=エレナ吉村)
「メガ・ミリオン」に参加しているのは、カリフォルニアのほか、マサチューセッツ、イリノイ、テキサス、オハイオ、ニューヨーク州など。大当たりが出たのは今月15日で、カリフォルニア州アナハイムにある小売店で販売されたものだった。宝くじは1枚1ドルで売られている。
宝くじ事務局の発表する数字が、自分の購入した宝くじと番号と完全に一致すれば、大当たりになる。簡単に言うと、「メガ・ナンバー」と呼ばれる数字と、それ以外の5つの番号の組み合わせということになる。
大金を射止めた7人は、マスコミから“ラッキー7”と命名された。全員、カイザー・パーマメント診療所に勤務し、6人が診療スタッフで、1人は受付担当。7人は1人3ドルずつ出し合い、計21枚の宝くじを購入した。うち1人は、その時2ドルしか持っておらす、仲間から1ドル借りて払ったという。
賞金3億1500万ドルは、先月オレゴン州で出た別の広域宝くじ「パワー・ボール」の賞金3億4000万ドルに次ぐ史上2番目の額。宝くじが高額になるのは、当選者がいない場合、賞金額が積み増しされるため。今回、当たりくじを販売した小売店にも最高で100万ドル(約1億2000万円)のボーナスが出るという。
▽3日後に名乗り出る
カリフォルニア州の宝くじ規則で、当選者は、賞金総額を26年間の分割で受け取るか、あるいは一括払いを選択する必要がある。一括払いの場合は、賞金が減額される。7人は一括払いを選択したため、賞金総額は1億7600万ドル(約210億円)になった。それでも1人当たりの受取額は2500万ドル(約30億円)になる。
7人は3日後にようやく名乗り出た。その後地元テレビ局に顔を出し、一躍時の人になった。「家を買う」「家族でディズニー・ランドに行く」「高級車レクサスを買って、家を改装する」などと、大金を前にして夢を膨らませている。
米ロサンゼルス・タイムズによると、7人のうち1人が、6歳のおいが近く心臓手術をする予定だと打ち明けた。米国では治療費は高額で、家族親戚一同が、おいの治療費の捻出に苦労していたという。だが、宝くじの賞金で経済的支援ができそうだ。
7人は、大当たりがわかった直後に病院スタッフ全員にピザをふるまった。しかし、一部の同僚から「なぜグループ買いに入れてくれなかった」との声が上がったという。7人がこのまま病院勤務を続けるのかは、はっきりしていない。
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