2005年12月08日05時26分掲載
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一連の不祥事を中国側に謝罪、マレーシア代表団が北京で
【クアラルンプール7日=和田等】マレーシアで中国人を不当に扱うなどの不祥事が相次いでいることから、中国外務省はこのほど、マレーシア政府に事態の改善と真相解明を求め、正式に抗議した。
また、一連の事件により中国人のマレーシアに対するイメージが悪化し、中国人訪問者数が激減している。
これに対し、現状を憂慮したアブドラ首相はアズミ・カリド内相を団長とする代表団を中国に派遣し、「中国人訪問者を歓迎する」とのメッセージを中国側に伝えるよう指示した。
13日からクアラルンプールで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3カ国(日中韓)首脳会議や東アジアサミットの主催国として、中国の温家宝首相を迎えるだけに、アブドラ首相の代表団派遣決定の背景には、一刻も早く、中国とのギクシャクした関係を終結させたいとの思惑がうかがえる。
一方、北京入りしたアズミ内相は6日、記者会見を開き、犯罪組織により中国人がマレーシアでレイプや強盗、殺人の被害を受けた件について謝罪した。
マレーシアでは昨年以来、中国人留学生(女性)がレイプされた後殺害される事件や、親類を頼ってマレーシアに滞在していた中国人の少年が殺害された事件が連続して起きた。しかも少年殺害事件の裁判では無罪判決が出たため、地元華字紙だけにでなく、中国本国のマスコミもこれを大きく取り上げ、中でも少年の両親が無罪判決に怒りを爆発させるたことに同情が寄せられた。
英字紙スターによれば、同相は中国人が警察での拘留時に不当な扱いを受けた件に関して、中国政府が警察の責任者に対して厳しい措置をとるよう求めていることも明らかにした。
内相はまた、マレーシアへの訪問を希望する中国人に対してオンラインによるビザ申請とクレジットカードによる申請手数料決済ができる措置をとると言明した。このシステムは2カ月以内に準備が整う予定で、申請者は申請から24時間後にマレーシア入管当局から発給の有無について回答を得られることになる。
現在、マレーシアを訪問する予定の中国人は北京や上海、広州、昆明(雲南省)にあるマレーシア領事館でビザ申請することになっているが、オンライン申請で認められた者はマレーシア入国時にパスポート提示とともにビザ受理番号を告げるだけで入国できるようになる。
さらに同相は、現在マレーシアが中国人に開放しているのは、(1)高い技術を持った家具職人(2)国内プロジェクトを担当する中国側建設会社の雇員(3)技術やコンピューターに関する専門技能者(4)アルバイトを認められた学生―の4種類だけとして、それ以外の職種に就くことは違法行為になると強調した。
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