2006年01月03日14時55分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=200601031455272

「キューバとの協力推進は反米を意味せず」と東ティモール首相

 【クアラルンプール3日=和田等】キューバからの医療支援協力を強化している東ティモールのマリ・アルカティリ首相は、12月中旬のキューバ訪問から帰国後、キューバのような医療の無料制度を同国でも実現したいと述べた。同時に首相は、「キューバとの関係強化は東ティモールが反米の立場に立っていることを意味するものではなく、東ティモールと米国との関係に影響はおよぼすものではない」と言明した。地元紙ディアリオ・ノテシアが伝えた。 
 
 同首相はキューバでフィデル・カストロ国家革命評議会議長とも会談。帰国後にキューバは「世界最良の医療制度を持っている」とまで賞賛した。東ティモールでは現在、キューバから派遣された医師65人が医療活動を行ない、東ティモールからは最大で627人の医学生をキューバに派遣することを計画するなど、キューバとの協力関係を推進している。 
 
 首相の対米関係発言はこのようなキューバとの関係強化が米国を刺激することを警戒したものだが、、「親米派」のラモス・ホルタ外相が君臨する限り、米国の政策に基本的変化はないものとみられる。実際、米国は2006年度に東ティモールに2050万ドル(約24億円)の財政支援を行なうことを決定している。 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。