2006年01月05日09時59分掲載  無料記事
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一時閉館していたマレーシアの米大使館が業務再開

【クアラルンプール5日=和田等】昨年末から業務を停止し、閉館状態が続いていたクアラルンプールの米大使館が5日に業務を再開した。閉館の理由について大使館のキャセリン・テイラー報道官は、「安全上の脅威」が生じたとして、「大使館の安全状況を再点検するため」と語っていた。しかし大使館がどのような脅威を受けているかは明らかにしていなかった。 
 
 米大使館は昨年12月31日からことし1月2日まで正月休みで閉館し、業務再開については「安全状況の点検結果次第」とし、4日まで閉館が続いた。 
 
 大使館筋によれば、昨年末に複数の不審な男が大使館の写真を撮っていたのが目撃されたことが閉館の理由だった。テロ攻撃に神経質になっている米大使館が、テロ攻撃準備ための視察、下見ではないかと警戒したとみられる。 
 
 しかしナジブ副首相は、「マレーシアにはテロリストがテロ攻撃を仕掛けるための『インフラ整備』をする余地はない。警戒度を過度に引き上げることも考えていない」として、米大使館の“過剰反応”に遺憾の意を表明した。 
 
 一方、昨年12月初めにはフィリピンの米大使館が「安全上の脅威」を受けているとして一時閉館した。またマレーシアでは同10月に米国、日本を含む複数の大使館に「イスラム教徒への不当な扱いに抗議するため報復をする」と警告する紙片と液体の入った不審な小包が届き、大使館員らが一時避難する事態があった。 


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