2006年01月25日19時37分掲載
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ライブドア事件
上場廃止「東証の本音は進めたくないはず」 ライブドアニュースが伝える「事件の本質」の中身
【東京25日=高瀬宏】ライブドアが運営するライブドアニュースは25日、「ライブドア事件の本質を探る」という上下2本の特集記事として、投資家向け広報と会計専門家の花堂靖仁・早稲田大学大学院教授のインンタビューを掲載した。インタビューの中で花堂教授はライブドアの上場廃止の可能性について「東証は狼狽売りを抑えたいし、株券が本当のクズになってしまうのは好まない」と今後の経営陣の対応によっては最終的には回避される可能性もあることを示唆している。
花堂教授は上場廃止について、東証にはライブドアの株式分割を見逃してきた責任もあると指摘、「ライブドアには桁違いの株主がいる。これだけの株主がいると上場廃止ができないかもしれない」「実際に監理ポストに入り、上場廃止になる手続きを取る過程で、大量の株主をさばききるのは大変な話になる」などと語っている。
ライブドアの新経営陣が信用と執行能力があると認められた場合、教授は「私が東証の立場なら、きちんと経営できると見極められれば、上場廃止には進めたくないというのが本音だ」と話している。
花堂教授の話は、ライブドアの「希望的観測」を代弁しているとも受け取れるが、速やかな情報開示などライブドアの新経営陣の対応いかんによっては、上場廃止が回避される可能性もあることは、他の金融専門家も指摘している。
日本の在京各紙が予想する「ライブドアの今後」は(1)事実上、経営破たんする(2)グループ企業が個別に買収されるなどしてグループは解体、縮小(2)かつて社長が逮捕されたリクルートのように、一時は大きな打撃は受けるが、経営体制を見直して再生する―の三つが主な道筋として予想されている。
花堂教授は一方で逮捕された堀江貴文氏について「ものごころついた頃がバブルで、世の中が浮ついてきた時期だった。家庭環境、育ち方は分からないが、彼自身は主観的に倫理観を持っているかもしれないけれど、彼自身の中で、社会的に許容された枠の中で何かをするという感覚を十分持っていなかったのではないか」と「客観的な倫理観」が欠如していたとの見方を示している。
ライブドアニュースは、堀江氏の逮捕後も、「中立的」な立場で社内の反応、新経営陣の記者会見の様子などを報じており、ライブドアについて手厳しい見解も紹介している。
*「ライブドア事件の本質」(上)(下)
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1661681/detail
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1661683/detail
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