2006年03月08日11時03分掲載
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イスラム法学者機構が米軍非難の声明
【東京8日=齊藤力二朗】米軍がイラクを内部分裂させるために秘密裏にイラク国内で爆破事件や民間人の暗殺を行っていることがイラクなどで報じられてきたが、比較的穏健とされるイスラム法学者機構が米軍による破壊、暗殺工作を強く非難した。6日付のクドゥス・プレスが報じた。
イラク最大のスンナ派権威機関であるイスラム法学者同機構は声明文で、米国当局がフェニックス・プログラムを再度実施しようとしていると非難した。このプログラムはベトナム戦争で米国が採用したもので、ベトナム人を混乱させ恐怖させるために、学校やレストラン、道路、群集、寺院の爆破、また子供、女性、一般人の暗殺を目的とした。
声明は警告する。「このプログラムを米国はイラクの地で実行しようとしている。現在起きていることはこのプログラムの一部に過ぎないため、彼ら計画立案者たちが描く内部対立に引きずり込まれないように注意せよ」
一方、6日付のイラーキ・リーグは「米軍が道路爆弾を仕掛ける」と題してイラク人目撃者の証言を掲載した。
5日の未明バグダード-ワーシト道路上のガソリンスタンドにいた私は、軍用車両ハマーに乗った米軍部隊がやって来て、ガソリンスタンド近くの道路の両側を封鎖し、道路上に爆発物を置いたのを目撃した。彼らはその後に立ち去った。
朝7時45分にこの爆発物がタクシーに爆発し、運転手と乗客3人が負傷した。まもなくイラク国家警備隊と内務省特殊部隊による強制捜査が一帯で始まり、50人近くが拘束された。
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