2006年03月11日21時15分掲載  無料記事
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豪州がフィジーへの渡航自粛を呼びかけ

  【アデレード11日=木村哲郎】オーストラリア外務省は10日、5月中旬の国政選挙を控え、フィジー系政府とインド系軍部との間で緊張が続いているフィジーへの渡航を控えるようにと再警告をした。 
 
 フィジーでは今年1月、インド系のバイニマラマ軍司令官がフィジー系を優遇させるフィジー系のガラセ首相に対し、クーデターを起こす発言をした。両者はその後の会談でクーデター回避で基本合意したものの、二つの民族の対立は根が深く、オーストラリア政府は選挙前の緊張は避けられないとの判断を下した模様だ。 
 
 フィジーには年間約14万人のオーストラリア人が訪れ、その多くが「南の島での休暇」を楽しむツーリストだ。同国への海外からのツーリストの4人に1人がオーストラリア人。観光業は砂糖の輸出を上回る外貨獲得源であるため、政情不安による観光客の減少が続けばはフィジー経済への影響も予想される。 
 
 オーストラリア政府は同日、サモアにも対しても「暴力を使うこともある強盗が増えている」とし、同国への渡航警告を発表した。 


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