2006年05月17日10時44分掲載
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カード支払い手数料値下げも利用者の負担は増加? 豪州カード事情
【アデレード17日=木村哲郎】アデレードの地元紙、アドバタイザーは16日、店舗がクレジットカード会社に支払う手数料が値下げされたにもかかわらず、クレジットカード利用者の負担は逆に増えていると伝えた。
オーストラリアではクレジットカード手数料の値下げは2003年に始まり、店舗が負担していた手数料は支払額の0.95%から0.55%になった。これにより手数料の総額は年間7億豪ドルから、3億豪ドルになり、クレジットカード保持者1人あたり、年間30豪ドル分の負担減となるはずであった。
しかし連邦下院の経済委員会では、金融専門家が近年の傾向として、「マイレージなどのプログラムのメリットが少なくなり、支払いが遅れた場合の課徴金や年会費の値上げがある」と指摘。利用者の負担額を03年と比べると1人あたり約30ドル増えているという。
これについてオーストラリア準備銀行(中央銀行)は、手数料の削減が消費者にも恩恵をもたらすことを期待しているとし、現在の動向に遺憾の意を表明した。しかしオーストラリア銀行協会によると、「手数料の削減が消費者に反映される傾向はまったくない」という。
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