2006年05月18日11時23分掲載
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結婚相手と付き合う相手は別? 矛盾する男性を好む女性の本能
【アデレード18日=木村哲郎】女性は男性の顔を見てその男性が結婚相手にふさわしいか本能的に判断している一方、短期の恋愛の相手選びでは男性ホルモンの量が多い男性を選ぶ傾向にある、と米国カリフォルニア大学の研究チームが発表した。イギリスの科学雑誌、ロイヤル・サイエンスに掲載された論文をAFP通信が伝えた。
研究チームはまず、以前から知られていた女性が感じる男性の魅力に注目。女性は八方美人で、男らしく、たくましい男性を気に入る一方、優しく面倒見のいい男性も好むという。一見矛盾しているかのようだが、確かな遺伝子上の原因があるという。女性のホルモンと性欲の関連を調べたところ、女性は通常は優しく女性的なところのある男性を好むが排卵期にはそうした好みが逆転し、男らしさを求めるという。これに基づいて、心理学とホルモンの関係を検証した。
研究ではまず、卵型のフレームで顔を囲み、髪の毛を隠した18歳から33歳の男性39人の「普通」の顔写真を撮影。また男性たちから唾液のサンプルを集めたほか、男性ホルモンの量を調べ、男性たちに子どもが好きかを尋ねた。
撮った写真はその後、18歳から20歳までの女子大生29人が評価。男性たちを、「子ども好き」「男らしい」「身体的な魅力がある」「優しい」の4項目について7段階で採点した後、それぞれの男性について「短期の恋愛パートナー」として見るか、「結婚を含めた長期間の配偶者」として考えるか尋ねた。
研究結果によると、女性が第一印象で「長期的な配偶者に向いている」と感じた男性ほど子ども好きな傾向があり、配偶者選びでは顔が重視されるようだ。また女性が男らしく短期の恋愛に向いていると感じた男性ほど、テストステロン(男性ホルモン)の量が多かった。
しかし男性ホルモンの量と子ども好きな度合いの関連性はなかったといい、男らしく短期の恋愛に向いていると思った男性が実は子ども好きであり、敏感な男性が子ども好きでないこともありえるという。
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