2006年05月28日18時52分掲載  無料記事
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ホテル乱入の暴徒に抵抗して手にケガ 東ティモール在住のシンガポール人

  【星日報特約28日】元政府軍兵士らによる「反乱」の続く東ティモールの首都ディリで、ホテル「ディリ2001」に暴徒5人が乱入して大暴れし、シンガポール人マネジャーの男性が手にケガをした。 
 
 この人はピレーさん(35)で、27日午後4時20分頃、刃物を振り回す暴徒5人がホテルに乱入し、ローカル従業員に襲いかかろうとした。 
 
 ピレーさんはこれを制止しようと、ローカルスタッフをかばった際に手と腕の2カ所を切られ、8針を縫うケガを負った。 
 
 華字紙「聯合早報」の電話インタビューに対して、ピレーさんは以下のように語った。 
 
 「連中はめちゃくちゃに暴れた。ホテル備え付けのセーフティーボックスも全部開けられ、中の現金や貴金属品など金目のものは全部持って行かれた。引き出しも全部開けられた。ホテルのドアをしっかり閉めて、誰も入れないようにした。スタッフは恐がり帰宅しないでホテルにとどまっている。まさに、無政府状態だ」 
 
 一方、ディリ在住6年になる中古車販売業を営むシンガポール人のリー・リアンアンさん(48)とパートナーのン・ヤンホアさん(53)によると、過去6年、異なるセクト間のいざこざは時に起きていたが、今回のような激しいのは初めてみたと話す。 
 
 2人は、ほかのシンガポール人2人とマレーシア人2人を自宅に呼び、暴徒に襲われないようにした。「大勢いれば家には入ってこないはず。団結して襲撃を防ぐしかない。近辺の商店はみんな荒らされ、金品を持って行かれた。懸念していた騒乱が起きた。これからどうするか相談する」。リーさんはこのように話している。 
 
▼8人がスーパーに避難 
 
 27日の英字紙ストレート・タイムズの報道によると、銃撃戦の起きたディリにあるシンガポール人経営のスーパーマケット「ランドマーク」に、シンガポール人8人が26日までに緊急避難した。 
 
 その中のひとりで、ディリでカラオケバーを経営しているトン・テックスイーさん(33)は、「うちのバーはここから車で10分のところにある。銃撃戦が起きてからすぐに店を閉めた。やはり出国するしかないかもね」と話している。 
 
 また、「ランドマーク」のニュー・ユーホー取締役(54)は次のようにコメントした。 
 
 「銃撃戦は25日が一番ひどかった。26日になってだいぶ静かになった。このまま銃撃戦が終息してくれれば、ビジネスを全面再開できるが...。スーパーだから食べ物には事欠かない。籠城するしかないね」 
 
 「ランドマーク」は銃撃戦発生後の1週間は半日営業状態。8人は、シンガポール外務省の避難勧告には従わず、ディリに留まるという。出国している間に、財産を略奪されてしまうことを懸念してのことだ。 
 
▼東ティモール在住のシンガポール人は全部で75人 
 
 シンガポール外務省は26日、銃撃戦の起きた東ティモール在住のシンガポール人に対して、速やかに同国から出国するよう呼びかけた。 
 
 外務省によると、東ティモールにビジネスなどで滞在し、同地大使館に在留届を出しているシンガポール人は全部で75人。しかし、銃撃戦が激しくなったため、出国して避難する人が出始め、5月25日までに61人に減った。これまでのところ、シンガポール人が銃撃戦に巻き込まれて負傷したという報告はないという。 
 
 リー・チョンギアム大使(非常駐)ではシンガポール外務省で27日記者会見し、「とにかく今は出国し、騒ぎが沈静化してから再入国するように呼びかけた。リー大使は、外務省副事務次官。 


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