2006年06月05日12時43分掲載
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「原子力発電所建設で水不足は解決」と豪外相、州首相は猛反発
【アデレード5日=木村哲郎】南オーストラリア州のマヨ選挙区を地盤にするダウナー外相は、原子力発電所を同州に建設すれば、原子炉の冷却に使われる海水の脱塩化により、州都アデレードで使われる半分の水を供給することができると発言した。オーストラリアの各メディアが伝えた。
南オーストラリア州は「世界で一番乾燥した大陸の一番乾燥した州」を自称し、テレビCMなどで常に節水を呼びかけている。同州には南のミシシッピーと呼ばれるマレー川の河口があるが、農業用などで多量の水が使われるため、海まで流れる水量は10%以下だといわれている。
このためダウナー外相は「原子力発電所建設の際には、海水の脱塩化プラントを組み合わせ、電力と水の両方を供給すべきだ。二酸化炭素の削減とマレー川の水問題の両方に役立つ」と述べた。
これに対し電子力発電所の建設に反対する労働党のマイク・ラン南オーストラリア州首相は、「経済的にも財政的にも現実的ではない。ぜひ大学1年生の経済のクラスで勉強をしてきてほしい」とダウナー外相の見解を退けた。
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