2006年07月06日19時06分掲載
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東ティモールで豪州軍による武器の押収続く
【アデレード6日=木村哲郎】オーストラリアが中心となり平和維持活動の一環として、東ティモールで行われている軍事用の武器の押収についてオーストラリア陸軍のミック・スレイター准将は4日、大半の武器をすでに押収したとしたうえで、多くの武器が東ティモールに流入しているのではとの噂を否定した。
スレイター准将は「武器が流入しているのならば、すでに見つかっているはずだ。だが現在までその痕跡は認められない」と語った。
暴動の原因とされてきたアルフレッド・レイナード少佐と支持者たちはすでに武器を差し出しており、現在も武装しているのはマリ・アルカティリ前首相と対立していた東部のリキサを中心としている集団だけだという。
4日に武器を差し出したレイナード少佐の支持者である陸軍のリーダーの1人は、「世界に東ティモール人がこれ以上の戦闘を望んではおらず、平和を望んでいることを示したい」と述べた。
しかしスレイター准将によると、暴動のさいに警察署などから盗まれた9ミリ口径グロック拳銃やライフル銃があるとの噂に関してはいまだに情報の確認ができておらず、数日中にも各地に出向いて調査を始めるという。
またアルカティリ前首相は辞任を表明したが軍の関係者の中からは前首相を非難する声が消えていない。そのため軍事用の武器が押収された後も、ピストルやライフルなど警備用の重火器によって新たな火種が勃発することも考えられる。
なお新首相は今週中にも任命される見通しだ。
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