2006年08月04日00時29分掲載
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裁判官への脅迫メールで一時拘束 豪州に「亡命申請」の邦人留学生
【アデレード3日=木村哲郎】「日本政府がオーストラリアでの民事訴訟に対し適切な保護活動をしていない」と主張し、オーストラリア政府に「亡命」を申請している元留学生オガワ・メグミさん=音読=が今月1日、連邦裁判所の裁判官や職員に「殺人」をほのめかす脅迫メールを送った疑いなどで、クイーズランド州警察に拘束された。
これに対しオガワさんはメール・電話を、係争中の民事訴訟などへの「いら立ち」からの行為で、「脅迫は本気ではなかった」と弁明。このため、ブリスベン下級判事裁判所は2日、同州都ブリスベン市内にある現住居を離れず、連邦裁判所に今後一切連絡を取らないことを条件に、オガワさんの釈放を決定した。
州警察の調べによると、オガワさんは今年4月13、14の両日、連邦裁判所の裁判官や職員40人に対し各7通の脅迫メールを送信。メールには「無差別に人々を殺す」と書かれていたという。さらにオガワさんには同14日から5月18日の間に、裁判官らに計166回の脅迫電話をかけた疑いもある。
オガワさんは「亡命申請」が受理された後に、裁定が出るまで暫定滞在を認める「ブリッジング・ビザ」が再発行されたことから、先月28日、約3カ月ぶりに移民拘留センターから解放されたばかりだった。
移民局の報道官は日刊ベリタの取材に対し「申請に結論が出るまではオガワさんを強制送還しない」と述べた。
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