2006年08月07日17時37分掲載  無料記事
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橋本勝21世紀風刺画日記

第8回:アンネよ、人間はいまだに殺しあっているのです

  「人間の心は本来、善だと信じたい」これはナチの強制収容所で死んだ少女アンネが日記の中に残した言葉。第二次大戦中のナチス・ドイツによるホロコースト、無抵抗のまま殺されていった600万人ものユダヤ人。その無念の歴史の教訓から、戦後建国されたイスラエルは軍事強国の道を邁進。イスラエルの存在を危なくするものに対しては断固たる強硬策をとる。現在、イスラエルを敵視するヒスボラを攻撃すための、レバノンへの無差別爆撃も激しさを増すばかり、多数の子どもたちが犠牲になっている。20世紀の被害者が21世紀には加害者となる。暴力と憎しみの連鎖はとどまることを知らない。アンネの人間の未来への祈りに満ちた美しい言葉を、虚しいものにしてはならない。(橋本勝) 


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