2006年08月13日03時33分掲載
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米代用教員が200人の女子児童にわいせつ行為?
米国の小学校の代用教員が最近、教室内で10歳の少女の体に触るなどしてわいせつの罪で起訴された。教師がこうした罪で摘発されるのは、あまりニュースにならない時代になったが、今回は、この教員が逮捕後、取調官に対して、過去3年間に学校内で100人から200人の児童にわいせつ行為をしたと自白していたことが分かったため、一躍全国ニュースになった。しかし、学校の中でこれだけのおびただしい数の児童にわいせつ行為を行うのが可能かどうか、疑問視する声もある。(ベリタ通信=苅田保)
米メディアによると、この教員は、エリック・ノーマン・オルソン被告(28)。ことし6月13日、カリフォルニア州オンタリオのバーリン小学校で、10歳の少女に、わいせつ行為をしたとして、8月3日に逮捕され、その後起訴された。
オルソンは、少女が課題学習のことで質問しようと教壇に近づいたときに、少女の背中などを、他の児童が見ている前で撫ぜたという。その後、物語を読む時間のときに、少女に対して、自分のひざの上に座るようにと話しかけた。
少女は拒否したが、オルソンは、少女を引っ張り上げ、ひざの上に座らせたという。オルソンは、自らの性的な欲求を満たすために行ったと話している。
カリフォルニア州の刑法では、わいせつ行為の定義は幅広く、オルソンの行為は、強制的なわいせつ行為に該当する。警察によると、仮に、大人が10歳の男の子に近づき、その少年の足の甲を触っても、個人の性的欲求を満足させる狙いがあるなら、わいせつ行為になるという。
オルソンは逮捕後、取調官に2003年以来、小学校で100人から200人の女子児童にわいせつ行為をしていたと自供した。しかし、警察関係者は、教室は外から見える窓ガラスがはめられており、短期間でこれだけの数の児童にわいせつ行為をできるものかと半信半疑の様子だ。
これまでの調べで、オルソンが14の学校区で、代用教員として勤務していたことが分かっており、警察は、学校のほか、児童の保護者たちに対し、子どもが被害を訴えていないかどうか、調べるよう呼びかけている。
▼子どもの気持ちが分かるのか「子どもっぽいのか」
警察によると、オルソンは、さりげなく児童に触っているため、児童たちがわいせつ行為を受けたことを気付いていない可能性があると話している。
オルソンを知る関係者は、正直な彼がなぜこんなことを、と一様にショックを受けている。彼が住んでいたアパートの隣人の話では、オルソンは、物静かで人付き合いはあまりなかったが、外で会えば、必ず気軽に声をかけたという。
オルソンが代用教員としていたのは、民間機のパイロットになる学費稼ぎが目的だったという。実際に飛行機操縦の修了証を保有していた。
変わった性格といえば、子どもっぽいところがあったことだ。ディズニーランドに足繁く通い、寝室のベッドのカバーは、ヒトデのイラストが入った子供向けのものなどを使っていた。
知人が「子どもっぽくすぎないか」と尋ねると、「好きなんだ」と答えたという。自らの心の中に、夢の世界を築き上げていたのかもしれない。
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