2006年08月19日17時14分掲載  無料記事
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フィリピンとインドネシアのテロ組織が結集か

  【クアラルンプール19日=和田等】フィリピンとインドネシアのテロ組織が結集し、テロ要員として徴集した数百人にフィリピンで訓練を施したうえで、政府機関への爆弾テロ攻撃や政府職員の誘拐を計画していたことが、フィリピン政府のテロ対策プロジェクト・チームが公表した文書でわかった、とオーストラリアの公共放送ABCが報じた。 
 
 同チームのリカルド・ブランカフロル次長によれば、この文書は2005年に策定されたもので、インドネシアに拠点を置くジェマー・イスラミアやタンジム・カイダ・アルジハード、ネガラ・イスラム・インターナショナル、ダルル・イスラム・テロ集団、フィリピンに拠点を置くアブサヤフ、ラジャ・スライマン運動、主流派がフィリピン政府との和平交渉に臨もうとしていることに反発するモロ・イスラム解放戦線の分派が、計画に参加していたとされる。 
 
 ブランカフロル次長は、フィリピンとインドネシアのテロ組織結集の動きはすでに始まっていると指摘。フィリピンで2005年に同時多発的には起こった爆弾テロ事件は、ジェマー・イスラミアとアブサヤフ、ラジャ・スライマン運動による共同行動の可能性があることを示唆した。 
 
 ジェマー・イスラミアは2002年10月と05年10月のバリ島の爆弾テロ事件を仕掛けたグループとして知られ、アブサヤフは2000年のマレーシアのシパダン島からの外国人旅行者の誘拐事件をはじめ、多数の誘拐事件や爆弾テロ事件を起こしてきたことで知られるイスラム過激派組織。 


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