2006年08月30日20時15分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=200608302015373

東ティモールで国連警察が始動

【クアラルンプール30日=和田等】国連安全保障理事会が25日、全会一致で国連決議1704号を採択したのを受け、東ティモールで国連が新たな組織の下で任務に就くことが決まった。国連東ティモール統合ミッション(UNMIT)と呼ばれる新たな組織は、警察官1608人と軍事連絡要員・事務要員34人、さらに適度な数の文民で構成され、当初の任期は6か月。2007年5月までに実施される総選挙と大統領選挙では治安維持が重要な課題となることから、任期がさらに延長されることは確実だ。 
 
 長谷川祐弘・国連事務総長特別代表によれば、UNMITの先遣隊として東ティモールではすでに、マレーシアの警察官249人、ポルトガルの警察官127人などで構成される国連警察官計400人が任務にあたっている。 
 
 これに加えて東ティモールに派遣されるマレーシアの警察官400人が30日、東ティモールに向け出発し任務にあたる。 
 
 UNMITは手始めに、8月下旬に首都ディリ市内の交通量の多い6か所にポストを設け、「青い風作戦」と呼ばれる交通安全啓発運動を実施した。自動車数百台を停めて運転手に交通法規の順守を呼びかけ、交通安全啓発のリーフレット1000部以上を配布した。 
 
 就任したばかりのアンテロ・ロペス国連警察長官代行は、国連警察が治安を効果的に維持するだけでなく、公共的な安全確保に対する責任を住民に自覚してもらうことが東ティモールに平穏を回復するうえで不可欠との見地から、交通安全運動に着手したと語った。運動の一環として今後、UNMITはワークショップやセミナーを実施していく。 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。