2006年09月13日12時15分掲載
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逃亡中の東ティモール反乱軍指導者に豪記者が接触
【アデレード13日=木村哲郎】オーストラリアの全国紙ジ・オーストラリアンは12日、東ティモールで先月30日に脱獄した反乱軍の指導者、アルフレド・レイナド少佐との接触に成功したと報じた。記事によると、警察側が少佐の潜伏先を把握していないことから、さじを投げていた。
脱獄事件は先月30日、東ティモールの首都ディリ東部にあるベコラ刑務所からレイナド少佐を含む57人が白昼逃走したもの。国連東ティモール統合ミッション(UNMIT)傘下の国連警察によると、現在、新たに増員される警察部隊の到着を待っており、効果的な捜索活動を行うまでは8週間ほどかかるという。
国連とは別行動をしているオーストラリア連邦警察も、現在の東ティモールには警察部隊の数が足りていないとのコメントを11日に出しており、レイナド少佐の潜伏先を把握していないという。
しかし12日の記事によると、ジ・オーストラリアンの記者はレイナド少佐との接触に成功。少佐は逃亡生活中にもかかわらず体調は良好で、東ティモールの「腐敗」した司法制度を批判。その上で、司法制度が改善されれば、投降すると表明した。刑務所に戻るつもりはないが、法廷に立つことには前向きであるという。
またレイナド少佐は、東ティモールに駐在する警察部隊は彼ではなく他の犯罪者を捕らえるべきだと主張しており、少佐自身は自国で自らの安全を守る権利があるという。
さらにレイナド少佐は、新任のホルタ首相が多くの時間を外交に費やしていることも批判している。
少佐が脱獄したのは、刑務所内でで、東部出身の看守や収容者から「殺す」と脅され続けたことが原因と見られている。
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