2006年09月28日11時54分掲載  無料記事
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「バチカンの神父30人がイスラム教に改宗」 ローマ法王発言の理由

  【東京28日=齊藤力二朗】メッカ、メディナというイスラム2大聖地を抱え、イスラムの守護者を自任するサウジアラビアの国営イスラム宣教機関、「世界イスラム連盟(通称ラービタ)」管轄下の報道機関「世界イスラム報道機関」がこのほど、ローマ法王ベネディクト16世のイスラム侮辱発言の理由は「多数のバチカン神父がイスラム教に改宗したからだ」とする研究者の分析を伝えた。アラブ各紙がこれを転載したほか、ネットの掲示板も取り上げ、波紋を広げている。 
 
 この分析を行ったのはサウジアラビアの著名なジャーナリスト、イサーム・ムディール氏。同氏は「ローマ法王のイスラム教侮辱発言の理由は、約30人にも達するバチカン内の神父がイスラム教に改宗したから」と断言した。同氏は、高名なイスラム教伝道師であった故アハマド・ディーダート師と密接な関係を持っていることで知られる。 
 
 ムディール氏は「現在、この神父たちを処罰し教会から追放するために裁判が行われている」と続けた。 
 
 同氏は、デンマークの新聞に預言者ムハンマドの冒とく漫画が掲載され大問題になった2005年12月に設立された、西洋との対話、および(西洋への)イスラム紹介を専門とする報道センター「ダール・アル・バイイナ」を主宰している。 
 
 同氏はまた、「漫画問題発生直後に、この問題でデンマーク報道界の指導者たちとの対話を提唱したが、拒絶された」とも明かした。 
 
 19日付のサウジアラビア紙アル・ワタンも次のように報道した。 
 
 比較宗教学とキリスト教宣教のサウジアラビア人研究者イサーム・ムディール氏は「イスラム世界を激怒させたローマ法王の発言の理由を説明する最も重要な解釈の一つは、20人から30人のバチカンの神父がイスラム教に改宗したことだ」と明かした。 
 
 30人の神父がイスラム教にいつ改宗したかは記述されていない。 


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